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周術期管理と歯科の役割について|いわむら歯科|瑞穂区中山町の歯医者

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周術期管理と歯科の役割について

こんにちは、名古屋市瑞穂区の桜山駅から徒歩6分にあります、いわむら歯科院長の岩村です。

 

近年、医療の現場では「周術期管理」という言葉がよく使われるようになりました。病院で手術を受ける予定の患者さんの中には、手術前に医師から

「歯科医院を受診してください」
「口腔ケアを受けてください」

と言われた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

「手術と歯科にどんな関係があるの?」
「虫歯がないのに歯医者に行く必要があるの?」

このように疑問に思われる方も多いと思います。

実は、手術を安全に行い、術後の合併症を防ぐために歯科が重要な役割を果たすことが分かってきています。

今回は、周術期管理とは何か、そして歯科医院がどのように関わるのかについて詳しく解説します。


周術期とは?

まず「周術期」という言葉について説明します。

周術期とは、手術を受ける前後の期間のことを指します。具体的には次の3つの時期を含みます。

・手術前(術前)
・手術中(術中)
・手術後(術後)

この期間は、患者さんの体に大きな負担がかかるため、合併症や感染症などのリスクが高まることがあります。

そのため、医療チームは患者さんの全身状態を整え、安全に手術を行うための準備やケアを行います。これを周術期管理と呼びます。


周術期管理で歯科が関係する理由

「手術なのに、なぜ歯科が関係するの?」と疑問に思われる方も多いと思います。

理由は大きく分けて次の3つです。

・口の中の細菌が感染症の原因になる
・手術中に歯のトラブルが起こる可能性がある
・口腔機能の低下が回復を遅らせることがある

つまり、口の中の状態が手術の安全性や回復に大きく影響するのです。


口の中には多くの細菌が存在する

人の口の中には、非常に多くの細菌が存在しています。

健康な方でも、口の中には

数百種類、数億個以上の細菌

がいるといわれています。

これらの細菌は通常、唾液や免疫の働きによってバランスが保たれています。しかし、口の中の清掃状態が悪いと、細菌が増えやすくなります。

特に次のような状態では細菌が増加します。

・歯周病
・虫歯
・歯石の付着
・舌の汚れ
・入れ歯の汚れ

こうした細菌が手術の際に問題になることがあります。


手術後に起こる可能性のある肺炎

周術期において、特に問題となるのが

術後肺炎

です。

手術後は体力が低下し、免疫力も弱くなります。また、麻酔の影響で飲み込み機能が一時的に低下することがあります。

このとき、口の中の細菌が唾液と一緒に気管へ入ると、肺に細菌が入り込み、肺炎を引き起こす可能性があります。

これを

誤嚥性肺炎

と呼びます。

誤嚥性肺炎は、高齢者だけでなく手術後の患者さんにも起こることがあります。

そのため、手術前に口の中を清潔にしておくことが非常に重要になります。


口腔ケアによる肺炎予防

研究では、手術前に歯科で口腔ケアを受けることで、術後肺炎のリスクが低下することが報告されています。

口腔ケアでは次のようなことを行います。

・歯石除去
・歯のクリーニング
・舌の清掃
・入れ歯の清掃
・歯周病の治療

口の中の細菌量を減らすことで、肺炎などの感染症を予防することができます。


手術中の歯のトラブル

周術期管理では、手術中の歯のトラブルを防ぐことも重要です。

全身麻酔の手術では、呼吸を確保するために

気管挿管

という処置を行うことがあります。

これは、口から喉へチューブを入れて呼吸を管理する方法です。

このとき、歯の状態が悪いと次のようなトラブルが起こることがあります。

・歯が欠ける
・歯が折れる
・歯が抜ける

特に注意が必要なのは

・ぐらぐらしている歯
・大きな虫歯
・差し歯や被せ物

などです。

歯科では、こうしたリスクがある歯を事前に確認し、必要に応じて処置を行います。


入れ歯の管理

入れ歯を使用している方の場合も、手術前の確認が必要です。

手術中は通常、入れ歯を外します。しかし入れ歯が汚れていると細菌が増え、術後の感染リスクが高まる可能性があります。

そのため歯科では

・入れ歯の清掃
・入れ歯の調整
・適合状態の確認

などを行います。


手術後の口腔機能の低下

手術後は、体力や筋力が低下することがあります。

その結果、

・食べる力
・飲み込む力
・噛む力

などの口腔機能が弱くなることがあります。

口腔機能が低下すると

・食事がうまく取れない
・栄養不足
・誤嚥

などの問題が起こる可能性があります。

歯科では、こうした問題に対して

・口腔ケア
・口腔リハビリ
・入れ歯調整

などを行い、回復をサポートします。


医科歯科連携の重要性

周術期管理では、医科と歯科の連携が非常に重要です。

病院では

・外科医
・麻酔科医
・看護師
・歯科医師
・歯科衛生士

など、多くの医療スタッフがチームで患者さんをサポートします。

これを

チーム医療

と呼びます。

歯科はその中で、口腔の専門家として感染予防や機能維持を担当します。


歯科で行う周術期口腔管理

歯科医院では、周術期口腔管理として次のようなことを行います。

口腔内の検査

まず口の中の状態を詳しく確認します。

・虫歯
・歯周病
・ぐらぐらしている歯
・被せ物の状態
・入れ歯の状態

などをチェックします。


口腔清掃

口の中の細菌を減らすために、専門的なクリーニングを行います。

・歯石除去
・歯面清掃
・舌清掃
・入れ歯清掃

などを行います。


必要な歯科治療

感染源になる可能性がある歯がある場合は、必要に応じて

・虫歯治療
・歯周病治療
・抜歯

などを行うことがあります。


口腔ケア指導

患者さん自身が自宅でもケアできるように、次のような指導を行います。

・正しい歯みがき方法
・入れ歯の清掃方法
・舌のケア


周術期口腔管理が必要になる手術

周術期口腔管理は、さまざまな手術で行われます。

特に重要とされるのは

・がん手術
・心臓手術
・消化器手術
・整形外科手術
・移植手術

などです。

これらの手術では、感染症予防が非常に重要になります。


手術前に歯科受診を勧められたら

病院から歯科受診を勧められた場合は、できるだけ早めに歯科医院を受診することが大切です。

理由は

・必要な治療に時間がかかることがある
・手術日までに口腔環境を整える必要がある

ためです。

また、歯科医院を受診する際には

・手術予定日
・紹介状
・現在の病気

などの情報を伝えるとスムーズです。


定期的な歯科受診が大切

周術期口腔管理は、手術前だけでなく普段から口の中を健康に保つことが重要です。

日頃から歯科検診を受けていると

・虫歯の早期発見
・歯周病予防
・口腔清潔の維持

につながります。

その結果、手術が必要になった場合でも、安心して医療を受けることができます。


まとめ

周術期管理とは、手術の前後に行う全身管理のことを指します。

その中で歯科は

・口腔内の細菌を減らす
・術後肺炎を予防する
・手術中の歯のトラブルを防ぐ
・術後の回復をサポートする

など、重要な役割を担っています。

口の健康は、全身の健康とも深く関係しています。手術を安全に受けるためにも、口腔環境を整えておくことが大切です。

もし手術前の歯科受診を勧められた場合は、ぜひ早めに歯科医院へご相談ください。歯科医院では、患者さんが安心して手術を受けられるよう、口腔管理を通してサポートしていきます。



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