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歯と歯の間の掃除道具について③|いわむら歯科|瑞穂区中山町の歯医者

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歯と歯の間の掃除道具について③

こんにちは、名古屋市瑞穂区の、桜山駅から徒歩6分にあります、いわむら歯科院長の岩村です。

前回に引き続き、歯と歯の間の掃除道具について説明していきます。

今回は「ワンタフトブラシ」、「ウォーターピック」、「エアーフロス」についてです。


<ワンタフトブラシ>

ワンタフトブラシ(One Tuft Brush)とは、ヘッド部分に1束(または少数の束)の毛だけを備えた歯ブラシのことです。通常の歯ブラシよりも小さく、ピンポイントで歯や歯茎の隙間を清掃するための補助的な歯ブラシとして使われます。


🪥特徴と構造

項目 内容
毛束数 1束または少数(1タフト)
毛の形状 丸型・円錐型・斜めカット型などがある
ヘッドの大きさ 非常に小さい。狭い場所に入りやすい
グリップ 通常の歯ブラシと同じくらいか、やや短いものもある

🎯使用目的

ワンタフトブラシは以下のような磨きにくい部位の清掃に適しています:

使用箇所 説明
奥歯の後ろ側 通常の歯ブラシでは届きにくい
歯並びが悪い箇所 狭くて歯ブラシが入らない場所に有効
矯正器具の周囲 ブラケットやワイヤーの周辺など
インプラントやブリッジの周囲 特に念入りな清掃が必要
歯と歯ぐきの境目 プラーク(歯垢)がたまりやすい場所
乳歯・生え変わり期の子ども 部分的に生えている歯やすき間などに使いやすい

🧼使い方のポイント

  1. 軽い力で小刻みに動かす
    → 歯の根元や歯と歯の間をなぞるように。

  2. 1本ずつ丁寧に磨く
    → 通常の歯ブラシと違い、広範囲を一気に磨けないため、ピンポイントに集中。

  3. 鏡を見ながら行うと効果的
    → 磨いている部位が見えることで精度が上がります。

  4. 毎日の歯磨き後に補助的に使う
    → 普通の歯ブラシでは落としきれない汚れを取り除きます。


🏥歯科医師も推奨

歯科医院では、特に以下の方にワンタフトブラシの使用を勧めています:

  • 歯周病予防・治療中の方

  • 矯正中の方

  • ブリッジ・インプラントを入れている方

  • 歯並びが複雑な方


✅選ぶときのポイント

  • 毛の硬さ:柔らかめ〜普通がおすすめ(歯ぐきを傷つけないように)

  • 毛の形状:斜めカットタイプは歯周ポケットに入りやすい

  • グリップの持ちやすさ:自分の手にフィットするものを選ぶ



<ウォーターピック>

ウォーターピック(Waterpik)は、水流を利用して歯と歯の間や歯ぐきの境目の汚れを洗い流す口腔洗浄器です。
歯ブラシやデンタルフロスでは取りにくい歯間の食べかすやプラーク
を、水圧で優しく除去します。

※「Waterpik」は製品名(米国のメーカー名)ですが、現在では口腔洗浄器全般を指す一般名称のように使われることもあります。


🪥基本構造と使い方

🔧構造(一般的なモデル)

部品名 説明
本体 水を貯めるタンクとモーターが内蔵
ハンドル(ノズル) 細い水流を出すチップ(取り替え可能)
タンク 水や洗口液を入れる容器
電源/スイッチ 水圧調整や電源オンオフ用のダイヤルやボタンなど

💡使い方(基本手順)

  1. タンクにぬるま湯を入れる(冷たいと痛みを感じる場合がある)

  2. ノズルを取り付ける

  3. 水圧を「弱」から始めて慣れてきたら調整

  4. 口を閉じ気味にし、シンクに向かって使用

  5. 歯と歯ぐきの間に沿ってゆっくり移動

  6. 使用後は水を捨ててノズルを洗浄


🎯ウォーターピックの効果・メリット

効果・利点 詳細
歯と歯の間の清掃 デンタルフロスの代替や補助として使える
歯ぐきのマッサージ効果 水圧で血行促進され、歯肉炎・歯周病予防に役立つ
矯正器具・インプラント・ブリッジに最適 ブラシが届きにくい部位にも水流が届く
使用が簡単 フロスが苦手な人や高齢者にも使いやすい
口臭予防 食べかすやバイオフィルム(細菌の塊)を除去

🔍ウォーターピック vs フロス

項目 ウォーターピック デンタルフロス
清掃力 食べかす除去に優れる(特に矯正中など) 歯垢除去に優れる(機械的なこすり取り)
使用感 優しい。出血しにくい 力加減が難しく、出血することも
難易度 簡単(慣れが必要) やや技術が必要
携帯性 △(大型・電源必要なモデルも) ◎(ポケットに入る)
コスト 高め(5,000~20,000円) 安価

➡️ 併用するのが最も効果的!


🏥歯科医師が勧める人は?

ウォーターピックは以下のような方に特におすすめです:

  • 歯列矯正中の人(ワイヤーがある)

  • インプラント・ブリッジを入れている人

  • 歯周病・歯肉炎になりやすい人

  • フロスを使うのが苦手な人

  • 手先が不自由な高齢者


🔌主な製品タイプ

種類 特徴
据え置き型 タンク容量が大きく、パワーも強い。家庭用におすすめ
携帯型(コードレス) 旅行用や外出先で使いたい人向け。コンパクトだが水圧はやや弱め
シャワー直結型 蛇口に接続するタイプ。電源不要で使いやすい




<エアーフロス>

エアーフロス(AirFloss)は、空気と微細な水滴を高速で噴射して、歯と歯の間の食べかすやプラーク(歯垢)を除去する電動の歯間洗浄器です。

フィリップスの「ソニッケアー エアーフロス」シリーズが有名で、ウォーターピックよりも優しく、フロスよりも簡単という位置づけで開発されました。


🔧構造と仕組み

部位 内容
ノズル 先端が細く、歯間にフィットする形状。取り替え式。
タンク 洗口液または水を入れる小さなタンク
エアポンプ 高速の圧縮空気で液体を噴射する仕組み
本体スイッチ 1回押すと1回分の噴射(連続噴射モードあり)

✨エアーフロスの特徴・メリット

特徴 内容
💨 空気+微細な水滴 ウォーターピックより水量が少なく、飛び散りにくい
🕒 使用が短時間で済む 両顎で約30秒〜1分ほど
💧 洗口液も使える 水だけでなくマウスウォッシュを使えば口臭ケアにも
🪥 フロスより簡単 指先が不器用な人やフロスが苦手な人でも使いやすい
🦷 歯ぐきに優しい 過度な水圧がないため、歯ぐきへの刺激が少ない

🎯こんな人におすすめ

該当タイプ 理由
フロスが面倒・苦手な人 指を使わず簡単に歯間清掃ができる
歯ぐきが敏感な人 ウォーターピックよりマイルドな洗浄
矯正中・ブリッジがある人 狭い歯間にもノズルが入りやすい
時間がない人 スピーディーにケアが完了する

💡使い方(基本手順)

  1. タンクに水または洗口液を入れる

  2. ノズルを歯間にセットする

  3. スイッチを押して噴射(1歯間1回)

  4. 全ての歯間を順に噴射していく

  5. 使用後はノズルを洗って乾かす


🆚 エアーフロス vs ウォーターピック vs フロス

項目 エアーフロス ウォーターピック デンタルフロス
洗浄方式 空気+微細な水滴の噴射 強力な水流での洗浄 糸でこすって歯垢を取る
使用時間 約30秒〜1分 約2〜3分 約2〜5分
刺激の強さ 弱めでやさしい やや強め 手加減次第
携帯性 ◎(コードレス、コンパクト) △(据え置き型が多い)
コスト(目安) やや高め(1〜2万円前後) 中〜高(5,000〜2万円) 低(数百円〜)
初心者向け



歯と歯の間の清掃をすることで、虫歯や歯周病の予防につながることが解っています。少し面倒だとは思いますが、将来の為に毎日コツコツとやって頂ければと思います。